アクアマリン(加熱)

ライブラリ
2018年04月22日
アクアマリンは今からおよそ2000年前にローマ人によって名づけられ、その語源はラテン語で”水”を表すアクアと”海”を表すマリンから来ています。船 乗りを守り良い旅を約束する宝石といわれ、また激情を和らげ、これを身につけると沈着冷静になれるともいわれています。アクアマリンはエメラルドと同じベ リルという鉱物で、ダイヤモンドを10とした時のモース硬度は7 1/2〜 8。エメラルドをグリーンにする元素のクロムやバナジウムに代わって、微量(0.5〜2%)の鉄がアクアマリンの淡いブルーを生み出します。同じ功ぶるで もエメラルドがショックに弱い宝石であるのに対し、アクアマリンは耐久性に優れ、また色が全体に分散していて透明度が高いのが特徴です。
 
アクアマリンは清楚な雰囲気を持った宝石として、多くの人々に好まれています。次ページの写真に見られるような明度3のピュアなブルーが最適といえます。 任意に行ったアンケート(300名・男女の比率は半々)では、特に女性で3+よりも3を好むケースが多く見られました。ブルーがあまり濃すぎないほうが、 柔らかさや落ち着きを感じさせるのでしょう。色みが涼を呼ぶので、春から夏にかけて身につけられることが多い宝石です。アクアマリンのカットはエメラルド カット、オーバルカット、ペアーシェイプカットが大半を占めます。写真のようなジェムクオリティのアクアマリンは、アクセサリークオリティのルビーやサ ファイヤよりも遥かに美しく、貴重なものです。


Necklace, Platinum
Aquamarine 5 pc
7.00 ct
Heated
Diamond 14 pc
2.34 ct
US $30,000

 

Name of mineral : Beryl
Mohs hardness : 7 1/2~8
Refractive index : 1.577~1.583
Specific gravity : 2.72


Weight : 9.34 ct
Size (mm) : L 18.7 x W 12.7 x D 8.00
Heated
Gem Quality
US $59,500

産地の特色

19世紀初頭、ブラジルのミナス・ジェライス州とロシアのラウル地方から、良質のアクアマリンの原石が産出されました。最大のものとしては、1910年に 発見された110キログラムという記録が残っています。現在の主な産地はブラジル、ナイジェリア、ザンビア、モザンビーク、マダガスカルです。この中で、 ブラジル産は現地で研磨されて輸出されるものが多く、他の産地の原石はドイツ、インド、タイに持ち込まれて研磨されています。

ナイジェリア産

アフリカの中西部に位置するナイジェリアは、1983年以降の新しい産地です。明度も大きさもさまざまな原石が産出されますが、中でも多いのは1〜2カ ラットの濃いめの高品質のものに研磨できる原石です。アクアマリンは比較的キズが少ない宝石ですが、ナイジェリア産はブラジル産に比べるとややキズが多く 見られます。加熱するとキズが原因でヒビ割れが発生することが多いため、加熱処理をせず、天然のままのものが多いのもナイジェリア産の特徴です。

ブラジル産

アクアマリンはブラジル産という定評があります。確かに大粒のものはブラジル産である場合が多く、色は淡めですが純色に近いキズの少ないものhが見られま す。多くのブラジル産アクアマリングリーンみを取り除くため加熱され、より純粋な美しいブルーとなり、この色は変わることがありません。ブラジル産は原石 の形を生かしたカットが特徴で、ファンシーシェイプカットが多く見られます。

モザンビーク産

アフリカのモザンビークは1991年から採掘が始まったごく新しい産地です。かつてブラジルのミナス・ジェライス州のサンタマリア鉱山から、色が濃いめの 非常に良質のアクアマリンは産出しました。モザンビーク産のものはこれにちなんでサンタマリア・アフリカーナと名づけられ、濃いめの高品質のアクアマリン の代名詞になっています。時に濃すぎてグレイがかるため、美しさに欠けるものがあります。

品質の見分け方

クオリティスケールは宝石の品質を表す物差しで、”色の濃淡(明度)”と“美しさの程度(ビューティグレード)”で表します。

アクアマリンの善し悪しの決め手は”形の良い美しいブルー”と”適度な濃さ”で、明度が3+〜3のビューティグレードSがジェムクオリティ、その周りが ジュエリークオリティ、1+以下とB、C、Dがアクセサリークオリティに大別されます。ゴロ石といわれる全体の形が悪いものや、グレイみやグリーンみが かったブルー、肉眼でキズが見えるものはアクセサリークオリティです。また低品質の原石は、次ページ図の右例のようにカボションカットに研磨されます。

ア クアマリンは明度4以上の濃いものをほとんど産出しません。その中でも濃いものが良いとされていますが、濃いものにはグレイがかったものが多く、美しさ に欠けます。色が濃くても、グレイみが強いとビューティグレードが下がってしまいます。一見単純なアクアブルーも、明度とビューティグレード、産地などで 区分すると100以上もの品質に分かれるのです。

他のブルー系統のものにもあてはまりますが、アクアマリンは蛍光灯で見た方が色を識別しやすい宝石です。

選び方

アクアマリンはエメラルドに比べ格段に安く、それでいて品格のある宝石です。明度は2以上で、グレイがかっていないビューティグレードSのものを選ぶのが コツといえます。先にも述べましたが、明度が濃くなるとグレイがかるものが多く、これに高値がつけられている場合があるので注意が必要です。

2〜3カラットの高品質のものに良いデザインを施した、作りのしっかりしたものをジュエリーとして楽しむか、または思い切って10〜20カラットの大粒石 で美しいアクアブルーを楽しむのも良い選択です。また色のこもる5カラットを超える大粒石と、原石の歩留りの良いファンシーシェイプカットは、割り安なの でお勧めです。

3カラットサイズのジュエリークオリティの価値は、石のみで、1個当たり800USドルが目安です。(1998年現在)

The 3 quality zones as they appear in the quality scale

クオリティスケール上でみた品質の3ゾーン

価値指数表

CT Size

Gem Quality

Jewelry QualityAccessory Quality
1012.05.01.5
33.61.00.3
11.00.30.1