ボルダー・オパール(無処理)

ライブラリ
2018年07月22日

ボルダーは英語で「大きな丸い石」を意味します。このオパールは、オーストラリア・クイーンズランド州の「丸い石」から見つかるので、ボルダー・オパール と呼ばれます。ボルダー・オパールは、鉄鉱石の母岩(メイトリックス)の中に付着しているオパールの帯のような層を、母岩とともに取り出し、研磨したもの です。オパールが表面全体に出ているフルフェイスと、上から見ると部分的に母岩が見えるパーシャルフェイスがあります。

クイーンズランド州では、ヨーワ、クィルピ、ウィントンの3地域で、20世紀初めからオパールが産出されてきました。最初の頃はほとんど、母岩の中のオ パールの部分だけを取り出して研磨していましたが、1960年代からは、オパールを含んだ今まで捨てていた部分を母岩ごと研磨し、ボルダー・オパールに仕 上げるようになりました。さら1980年代以降、母岩の層に合わせて、さまざまな外形や厚さのものが作られています。


ボルダー・オパールへの変遷は、宝石の資源枯渇を象徴するものでもあります。

カッターがボルダー・オパールを研磨する時は、形は最大限オパールを残して母岩を有効に使いフリーフォームにします。まれにオーバル(小判型)などに再研 磨することもあります。右の写真のボルダー・オパールは、表面が平らなフルフェイスで、色の斑がはっきり出ています。これを遊色効果と呼びその善し悪しが オパールの品質の鍵を握ります。ひとつひとつ異なった姿と、色の輝きがボルダー・オパールの魅力です。

水分を多く含む一部のメキシコ・オパール、ライト・オパールは、脱水などによってひび割れの問題を起こしますが、ボルダー・オパールにはほとんどその心配 がありません。しかしオパールは衝撃に弱いので、硬いものにぶつけたりしないよう注意する必要があります。また、ダブレットやトリプレットという貼り合わ せの模造品が、ボルダー・オパールとして売られることも多いので、信用できる店を選ぶことが大切です。

Brooch, Gold
Boulder Opal 1pc
Estimated Weight:2.30ct
Untreated
Diamond 9pc
Name of Mineral : Opal
Mohs Hardness : 5~61/2
Refractive Index : 1.450

Weight : 4.55 ct
Size (mm) : L 14.6 x W 9.6x D 3.60
Untreated
Gem Quality

ダブレットとトリプレット
ブラック・オパール、ライト・オパール、ボルダー・オパールの美しいものは数が限られているわりに需要が多いので、どうしても高価なものになってしまいま す。そのため1900年代の初めから、ライト・オパールをごく薄くスライスしたものをベースに、ダブレット、トリプレットといった、いわゆる "張り合わせ石" が作られてきました。それらが世界中に出回っていて、天然のオパールとの区別があいまいになっているケースが、多く見られます。
ダブレットはうすいライト・オパールの片面を黒色で塗り、ポッチという斑の出ないオパール、または母岩を貼り合わせたものです。

トリプレットはダブレットと似た構造で上に透明なガラスまたは水晶を貼り合わせたものです。美しさはスライスしたライト・オパールの善し悪しで決まりま す。アクセサリーの素材として考える場合、オパールのダブレットやトリプレットは、ライト・オパールの美しさをうまくデザインに生かしているといえます が、資産価値はありません。

Weight : 1.86 ct
Size (mm): L 10.8 x W 9.0 x D 2.70
Untreated

ボルダーオパール
フルフェイスの場合は、横(ガードル方向)から見ると、左の写真のようにオパールの部分と母岩の部分の境目が、波打っています。また、上から見て母岩の現れているものは、パーシャルフェイスのボルダー・オパールです。

オパールのダブレット
ガードル方向から見て、左の写真のように、オパールの部分と受けの部分の境目が、直線になっているものはダブレットと判定できます。ペンダントやリングな どのように、ガードル部分がゴールドなどでおおわれている場合は、特に注意が必要です。もし、石の形がスタンダードなオーバルや角型ならば、おおむねダブ レット、またはトリプレットと判断することができます。なぜなら、ほとんどの場合本物のボルダー・オパールの形はまちまち(フリーフォーム)だからです。

オパールのトリプレット
ダブレットと同様に、ガードル方向から見ると、オパールと受けの部分が直線になって見えます。上面は色がついているように見えますが、スライスしたオパールの色が、透明な部分に反射しているのです。

QUALITY SCALE
BOULDER OPALS
Untreated

選び方
ボルダー・オパールは店選び、つまり誰から買うかが大切です。特にゴールドにセットされたジュエリーのダブレットやトリプレットは美しく見え、天然のものに比べ割安に感じられます。価格差だけで判断して、天然のボルダー・オパールと間違えないよう、注意が必要です。

ボルダー・オパールの命は、虹色の輝きの強さです。それを見極めたうえで、石の形、何色の斑が強いか、フルフェイスかパーシャルフェイスかを予算の範囲で いくつか見比べ、気に入ったものを選びましょう。現在ボルダー・オパールの価格は、同程度の美しさのブラック・オパールの約5分の1が相場とされていま す。

3カラットサイズのジュエリークオリティの価値は石のみで1個当たり700USドルが目安です。(2001年現在)

A GEM OF VALUE

Weight : 2.80 ct
Size (mm) : L 11.1x W 9.2 x D 3.43
Untreated
Jewelry Quality

クオリティスケール上でみた品質の3ゾーン

3カラットサイズに研磨される
宝石中で占める個数の比率

VALUE INDEX
ct sizeGQJQAAQ
1010.02.00.3
35.01.00.2
11.20.50.1
-GQ-Gem Quality
-JQ-Jewelry Quality
-AQ-Accessory Quality