ファンシーイエローダイヤモンド(無処理)

ライブラリ
2018年08月08日

イエローダイヤモンドのうちが濃く美しいものだけが特別扱いされてファンシーイエローと呼ばれます。

現在世界に20数点あるといわれる、研磨済の100カラット以上のイエロー・ダイヤモンドのほとんどが、南アフリカ産です。1866年に南アフリカからダ イヤモンドが発見されるまでは、長い間インドとブラジルがその主産地でしたが、イエローの産出はわずかでした。 南アフリカのケープ州から産出されるダイ ヤモンドには、イエローのものが多かったので、イエロー系のダイヤモンドを宝石商は「ケープ」と呼んでいます。南アフリカからの産出によってイエロー系の ダイヤモンドは市場に溢れ、稀少性が低くなって価値が下がりました。それらのうち、濃いめで美しいもののみが特別扱いされて、ファンシーイエロー・ダイヤ モンドと呼ばれています。

次ページの写真のマーキスカットのファンシーイエロー・ダイヤモンドは、レモン色をしていて、溢れるような美しさを持っています。いわゆるカナリヤ色のファンシーカラー・ダイヤモンドです。

この宝石は、輝きとともにモザイク模様のバランスが見事で、端正なふくらみを持った輪郭が格式を感じさせます。サイズや姿が同じようなカラーレスのダイヤ モンドと比べると、私はこちらの方が断然美しいと思います。このような美しいファンシーイエロー・ダイヤモンドは、めったに見られません。宝石は厳密には 一つひとつ異なるために、比較して本当に美しいものを見極めることが大切です。他の宝石と同じようにファンシーカラー・ダイヤモンドの場合も、その美しさ は色を第一に、透明度、輝き、きらめき、姿の調和で決まります。

ファンシーカラー・ダイヤモンドはラウンドブリリアントカットに仕上げるケースが少ないことも注目に値します。採掘された素材を最大限に生かし、上から見 て色が濃く美しくなるように、カッターが一つひとつのファンシーカラー・ダイヤモンドに思いを入れて、さまざまな形に仕上げているのです。

Ring, platinum
Fancy Yellow Diamond 14pc
Untreated
Diamond 13pc
US $8,000

Name of Mineral : Diamond
Mohs Hardness :10
Refractive Index : 2.417
Specific Gravity : 3.52

Weight : 6.11 ct
Size (mm) : L 13.9 x W 10.5 x D 6.71
Untreated
Gem Quality

クオリティスケールとGIAの
ファンシーカラーの呼称
ファンシーカラー・ダイヤモンドは、フェイスアップで(上から)全体を見た時の美しさと色の濃さで、品質を判定します。
GIA(米国宝石学会)のファンシーカラーの色の確定は、マンセル・システムをベースにしています。GIA方式によると、ファンシーブルー、ファンシーピ ンクなどのダイヤモンドは明度(Tone)2+(単純比較でgiaダイヤモンド・カラー基準のS~Z)以上のものとなります。ただしイエローはブルーやピ ンクに比べて産出量が多いので、明度2+には単にライト・イエローと表記し、明度3より濃いものに各種のファンシーを冠します。色の改変処理をされたもの には、カラーの等級付けをしません。

クオリティスケールの中にGIAのファンシーカラー・グレードを記すと下の表のようになります。

ファンシーブルー・ダイヤモンド
下の表は21ページのファンシーブルー・ダイヤモンドのクオリティスケールを、GIAの呼称で示したものです。※は、それぞれのダイヤモンドに付いている GIAファンシーカラー・グレードの表記です。おおむね、ビューティグレードSがblue、Bがgray blue、Dがgrayになっています。

ファンシーイエロー・ダイヤモンド
下の表は右ページのファンシーイエロー・ダイヤモンドのクオリティスケールに、GIAの呼称を当てはめたものです。小粒で3個ひと組なので、おおまかな目安と考えてください。
3+Bのようにfancy vivid yellowでも透明度の低いもの、3B、3Cのようにブラウンがかかるものは、美しさが低下すると判定します。giaのファンシー・グレードは、明度と 彩度の組み合わせで、fancy vivid、fancy intense、fancy deep、fancy dark、fancy、fancy light、light、very light、faintと表しますが、必ずしも美しさに比例するものではありません。なぜなら、透明度や色相も美しさに影響するからです。

品質の見分け方
すべてのファンシーカラー・ダイヤモンドにいえることですが、この宝石は透明な、輝くモザイク模様が作る全体の色と、きらめきを楽しむものなので、美しさ を損なわず、耐久性に問題がなければ、キズに神経質になる必要はありません。色が良くてキズがないというものは、合成石や色処理ダイヤモンドでは見られま すが、自然の創ったファンシーカラー・ダイヤモンドにはめったにないと考えたほうがよいでしょう。

QUALITY SCALE
FANCY YELLOW DIAMONDS

Untreated

選び方

濃くてもブラウンみの強いものは美しさの程度は低いので、ジュエリーとしては不向きです。淡めで美しいイエローは、時として割安のものがあります。フェイ スアップで見て、色が明らかであることが絶対条件ですが、ファンシーカラー・グレードのリポートは、天然の色である証明と考え、色の名称にはこだわらず、 自分の目で納得のいくものを選ぶことが大切です。


1カラットサイズのジュエリークオリティの価値は、石のみで1個当たり9,000USドルが目安です。(2001年現在)

A GEM OF VALUE

Weight:0.55ct
Size(mm):L6.2 x W4.3 x D2.76
Untreated 
Gem Quality
US $6,000

クオリティスケール上でみた品質の3ゾーン

3カラットサイズに研磨される
宝石中で占める個数の比率